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太陽光発電事業出資をめぐって三浦瑠麗氏の夫が東京地検特捜部の家宅捜索を受けた件
既にご存知かと思いますが、
1月20日の報道で、三浦瑠麗氏の夫が代表を務める都内の投資コンサルタント会社が、東京地検特捜部の家宅捜索を受けた上、詐欺容疑で告訴された、と報じられました。
『太陽光発電事業への出資をめぐって詐欺容疑で告訴された投資会社「トライベイキャピタル」(東京都千代田区)について、東京地検特捜部が19日に家宅捜索したことが、関係者への取材でわかった。同社は国際政治学者の三浦瑠麗氏の夫が代表を務めている。関係者によると、同社は太陽光発電事業に関連して企業から集めた出資金などでトラブルになり、出資者らから億単位の詐欺容疑で告訴されているという。』(朝日新聞デジタル)
三浦瑠麗氏の夫の会社を捜索 太陽光発電出資めぐり告訴 東京地検
東京地検特捜部が動いたというのは、大変なことなのだそうです。逮捕がほぼ確実といわれているそうです。
1月26日の報道では、業務上横領で東京地検特捜部が家宅捜索となってます。(ANN)
投資会社代表を“業務上横領”で特捜部が捜査(2023年1月26日)
1月27日の報道では、横領を否定しているそうです。(FNNプライムインライン)
投資会社代表 横領を否定 太陽光発電めぐり 任意聴取
ここでよく分からなかったのは、詐欺ではなく業務上横領となっていたことで、”誰が横領されたのか?”と思いました。横領した容疑者は、三浦瑠麗氏の夫ですから。
上記のFNNのニュースを見ると、不動産会社が横領されたとのことです。
他社間でも、業務上横領と言うのですね。知りませんでした。
詐欺は騙し取ったということでしょうが、業務上横領は、業務上自己が占有する他人の物を不法に領得すること、とのことです。
法律は難しいですね。
YouTubeを見ても、色々なYouTuberが動画をアップしていますね。
くだもの小僧は、そんなYouTuberのような情報収集能力はないので、ちょっと昔の話になるのですが、菅政権時代の成長戦略会議について、今回の太陽光発電事業出資に関して調べてみたいと思います。
成長戦略会議とは
成長戦略会議の趣旨は
「我が国経済の持続的な成長に向け、成長戦略の具体化を推進するため開催する。」
ものとのことです。
成長戦略会議は菅政権時代に、2020年10月16日から2021年9月2日まで開催されました。
成長戦略会議の内容は、内閣官房のサイトから閲覧することができます。
と言いましても、毎日忙しくしていたら、こんなもの見てる暇はないですよね。
しかも、ファイルがいくつにも分かれていて、閲覧するのにとても面倒くさいです。
それで、下記に出席者や議事を表にまとめたExcelファイルを貼り付けました。
出席者、議事、配布資料
出席者と出席状況の表を載せます。
政治家はオレンジ、役人は黄色、企業の代表取締役や理事は水色、教授はピンク、研究所代表を緑に色分けしています。
文字が小さくて見にくいかと思いますので、Excelファイルのリンクを、この表の下に貼り付けておきます。
ここで、あれっと思ったのは、日本の中小企業の代表者という立場なのか、英国人のデービッド・アトキンソン氏が出席者となっていることです。
デービッド・アトキンソン氏は、ゴールドマン・サックスの元マネージング・ディレクターで、2007年に「マネーゲームを達観するに至って」退社したという人物です。
元から中小企業で苦労した人ではありません。
なぜ、日本人の中小企業経営者が参加していないのでしょうか。
そしてもう一人あれっと思ったのは、三浦瑠麗氏です。テレビのコメンテーターかと思っていたら、成長戦略会議の常連出席者になっていたので驚きました。
どういう人選基準なのかと疑問に思います。
次に、日時と議事、配布資料をまとめた表を貼り付けます。
これも、Excelファイルのリンクを、この表の下に貼り付けておきます。
成長戦略会議議事
グリーン成長
グリーン成長とは
上記の表にも、第2回、第6回、第9回の議事に「グリーン成長」という文言が見られます。
グーグルで検索すると、次のような文が検出されました。
「グリーン成長戦略とは、太陽光発電やバイオ燃料などの「グリーンエネルギー」を積極的に導入・拡大することで、環境を保護しながら産業構造を変革し、ひいては社会経済を大きく成長させようとする国の政策です。」
でも、太陽光発電って、その装置を作るのにずいぶん二酸化炭素を排出すると言いますし、パネルを設置する際の環境破壊もありますし、用済みになった後の廃棄物の問題がなおざりになっているとかで、全然グリーンじゃないように思えます。
第一に、太陽光パネルなどを作る際の、人権問題があります。
国際政治学者とは
三浦瑠麗氏には、国際政治学者という肩書があるそうです。
国際政治学者とは、いったいどうい事をする人なのでしょう。くだもの小僧はよくわかっていません。
⇒国際政治学「国民国家の概念を超えた国際社会における主権国家の政策決定、安全保障、戦争と平和などの政治を検討する学問」(ウィキペディアより)
そして、国際政治学者をググってみると、たくさんの人が表示されました。
くだもの小僧が知っていたのは、
猪口邦子、島田 洋一、高橋和夫、藤井厳喜、舛添要一、三浦瑠麗(敬称略)
ですね。
猪口邦子氏は政治家として、島田 洋一氏はYouTubeの番組に良く出演する大学教授として、舛添要一氏は元政治家として知っていましたが、国際政治学者とは知りませんでした。
高橋和夫氏のYouTubeのラジオ番組は何回か聞いたことがあります。国際政治学者として認識していたのは高橋和夫氏と藤井厳喜氏くらいですね。
くだもの小僧は、こういう方面には疎いです。
2019年2月26日の衆議院予算委員会での公述人意見陳述
くだもの小僧は不勉強にも、この衆議院予算委員会での意見陳述を今まで知りませんでした。
この意見陳述をご存じの方はたくさんいらっしゃると思いますが、これは成長戦略会議より前に行われたものだったのですね。
この意見陳述の後、三浦瑠麗氏が成長戦略会議の常連メンバーになっているわけです。
今回の太陽光発電事業出資をめぐって三浦瑠麗氏の夫が東京地検特捜部の家宅捜索を受けた件とかんがみて、どういう経緯があったのだろう?と、くだもの小僧のような下衆は、何か良からぬものを疑ってしまいます。
三浦瑠麗氏の2019年2月26日の衆議院予算委員会での公述人意見陳述
下記のリンクに、当該意見陳述の動画のリンクを貼りました。
三浦瑠麗 2/26 衆院・予算委員会・公聴会:公述人 意見陳述(2019年)
真っ白なドレス?姿ですね。
23分近くありますが、特に21分40秒あたりから、三浦瑠麗氏の発言を文字起こししてみます。
「やはり米中のはざまで生きていく我々としては、中国の経済成長の果実をとりこまずに成長するなどということは不可能なのでありまして、いかに新冷戦と言ってもですね、中国との関係が断ち切られると、我々は経済的には死に直面するわけでございます。そこで政治的な緊張はあれども、やはり経済的な交流をしっかり活発にしていくこと、そこで国会によく議論がありますが、中国企業の対外投資や中国人による土地購入を疑問視する声がありますけれども、これはやはり中国の体制が分かっていない件と言わざるを得ません。中国人が自国政府を信用しておらず、海外に対する投資を探っているのが実情ですから、そういった中国排除ではなくて、相互に依存する関係を構築していく必要があるかと思います。」
文字にしてみるとますます、いちいち疑問を感じます。
今の中国は無茶な政策が祟って、問題点が相当顕在化していると思います。
また、中国の土地は、すべて共産党のものですから、中国人でさえ買うことは来ません。
日本人は中国の土地を買えません。ですから相互主義になっていません。
「そんなことより以前にこんな意見陳述、駄目だろ!」とお叱りを受けそうです。
夫の会社の利益誘導のための意見陳述と疑わざるを得ませんね。
成長戦略会議での三浦瑠麗氏の会議での発言と提出資料
成長戦略会議に三浦瑠麗氏が提出資料を出したのは、第6回と第9回です。
議事要旨と提出資料は「成長戦略会議開催状況」のリンクからも辿っていけます。
第6回成長戦略会議での三浦瑠麗氏の発言
「12/25 第6回成長戦略会議 議事要旨」のファイルを貼っておきます。
三浦瑠麗氏の発言で、特に気になるところを抜粋します。「三浦」のキーワードで三浦瑠麗氏の発言部分を検索できます。ちょっと長いですけど。
三浦瑠麗氏の発言に対して、くだもの小僧のコメントを⇒で入れます。
「2050年の目標として資料に示された45GWの洋上風力建設、これはドリームプランだが、仮に実現したとして、エネルギーミックスに置き直すと10%前後であると伺った。水力が7、8%として、再エネの残りで30%強を確保する必要がある。
そこに関しては、現実的には太陽光発電と蓄電池の組み合わせで賄うしかないのだが、
実は資料において、その目標や工程表が示されていない。」
「やはりどうしても民間のお金を使っていかなければいけない。それもメガバンクだけでは駄目である。 ー中略ー 必要な規模感の達成には、どうしても地域金融機関でも融資できる環境を整備しなければいけない。」
⇒太陽光発電事業推しで、メガバンクのみならず地域金融機関にも、どんどんお金をつぎこむ必要性があると主張してますね。
「現状、太陽光発電というのは、12円ぐらいでできる。」
「私たちが新しい技術に踏み出そうとするのも当然の試みではあるが、現在、しっかりとした低価格で生産できる業者を、もし、今後10年間潰してしまうと、10年後に、FITが切れた後の太陽光もそのまま終わってしまうことになりかねない。」
⇒FIT制度は政府のエネルギー固定価格買取制度ですね。
政府の固定金額は32円/kwhだそうです。差額の20円は「再エネ賦課金」として、電気利用者の電気料金に上乗せされているのです。
つまりメガソーラー業者などの利権です。馬鹿を見るのは我々電気利用者です。
第6回成長戦略会議での三浦瑠麗氏提出資料
次に第6回成長戦略会議の三浦氏提出資料を見ます。
特に気になるところを抜粋します。
「もし風力が予定通り実現しなければ最大 45%程度を太陽光発電と蓄電池の組み合わせで賄うのが現実的な解であるものの(現時点で地熱やバイオマス発電は十分な規模を想定し得ない)、その目標や工程表は示されていない。」
⇒結局、風力も不十分で、地熱やバイオマス発電は想定できないので、太陽光発電が現実的であると書いてます。
以降、太陽光発電の規制見直しに関する要望です。タイトルを羅列します。
1.FIT の入札制度において、長期価格目標と整合性を取る形で下限を設定
2.FIT 制度における太陽光発電設備の 20%以上の出力減少に伴う
調達価格下落ペナルティの撤廃
3.FIT 制度における(運転開始期限超過後案件の)パネル変更に伴う
調達価格下落ペナルティの撤廃
4.FIT 制度における太陽光発電設備におけるリユースパネル利用枠の創設
5.地域社会との共生に関するモデル条例の提示
6.事業者に対する地域社会との共生に関する詳細ガイドラインの策定及び発電事業者と
近隣地権者等との裁判外紛争解決機関(ADR)の設置
7.一定まで開発が進んだ案件に対する改正 FIT 法施行に伴う認定失効に対する猶予措置
8.東北東京連系線における特定負担による増強枠(385 万 kW)分に関しては、
広域メリットオーダーの対象とせずに風力発電等の再エネ優先枠として活用
9.耕作放棄地を利用した太陽光発電設備に関する農地転用権限の柔軟化及び
都道府県知事への権限委譲
10.ゴルフ場跡地利用における環境アセスの簡易化
11.FIT 太陽光発電設備に蓄電池を利用したピークシフト売電をする場合の調達価格の
扱いについて
12.FIT 太陽光発電設備における系統連系工事着工申込届提出後の土地の追加・飛び地の
利用について
⇒FITについて、複数の規制緩和を要求しています。
また、空いている土地を、どんどん太陽光パネルに使うよう要求してます。
廃棄物の山ができそうです。
近隣住民との紛争も政府に振ろうとしてますね。
ホリエモンの動画。ソーラーパネルは「ほとんどゴミ」
下記の動画で、ホリエモンがソーラーパネルに対して「ほとんどゴミ」と言っています(特に5分あたり)。ホリエモンの言っていることが正しいと思います。
【ホリエモン】太陽光発電推進の三浦瑠麗氏と再生可能エネルギーについて討論【堀江貴文 切り抜き 再エネ ソーラーパネル 投資詐欺】
第9回成長戦略会議での三浦瑠麗氏の発言
「4/12 第9回成長戦略会議 議事要旨」のファイルを貼っておきます。
三浦瑠麗氏の発言で、特に気になるところを抜粋します。
「グリーンな活動に積極的な企業への投資に関しては、カーボン会計等の整備、ESGをめぐる情報開示、コーポレートガバナンスの在り方の透明化、指針の整備などが必要であり、グリーン資産への証券投資に関しては、例えばグリーン基準を満たす投資へのインセンティブづけなどを税制で考えていくことも一つありなのではないか。」
⇒グリーン資産(≒太陽光パネル)を証券化し、法制化して広めようとしています。
第9回成長戦略会議での三浦瑠麗氏提出資料
次に第9回成長戦略会議の三浦氏提出資料を見ます。
特に気になるところを貼り付けます。赤下線はくだもの小僧が付けました。
※ESG(環境(E: Environment)、社会(S: Social)、ガバナンス(G: Governance)の英語の頭文字を合わせた言葉)
⇒グリーン投資を金融商品化して儲けようという意図でしょうか。金融機関も巻き込もうとしています。
地域の住民をも参加させようとしています。
「国民の関与のあり方」って、強権的に聞こえます。
永田町山王森ビル1F
三浦瑠麗氏は今回の件に関して、「私としてはまったく夫の会社経営には関与しておらず、一切知り得ないことではございますが、」
と自身のサイトでコメントしていますが、
投資会社「トライベイキャピタル」と「株式会社山猫総合研究所」は同じ住所です。
強い関係と見えますが、世間一般の方はどう思われるでしょうか。
終わりに
成長戦略会議については、他にも疑問に感じる点をお持ちかもしれませんが、今回は三浦瑠麗氏の夫が代表を務める都内の投資コンサルタント会社が、東京地検特捜部の家宅捜索を受けた件に絞って記事を書きました。
東京都は太陽光パネルの設置義務化を推し進めていますね。大丈夫なのでしょうか。
大丈夫じゃないと思います。