経済

ザイム真理教について思ったこと

ザイム真理教

財務省を敵に回すと・・・

森永卓郎氏の著書「ザイム真理教」が売れていると聞きます。

それは良いことだと思います。

出版社は「三五館シンシャ」です。よくぞ出版できたと思います。
大手だと金融庁の査察が突然入って、出版できなくなることが多々あるようです。
実際、森永卓郎氏も大手には出版をことごとく断られたと言ってます。

公務員は国民の公僕であり、国益のために働く人々です。官僚も公務員ですね。

つまり会社のために働く会社員とは異なり、国民の財産や安全、国土を守るために働く人々です。

ところが現実は、国益のためではなく、省益のために腐心する官僚がいます。

この人たちは「自分たちは日本のてっぺん(富士山)」だと称して、他の省を見下し、自分たちは位が上だと言ってはばからない人たちです。

一般の国民なんて、てっぺんからは見えないほど、下界にいるということでしょうね。

これは国が歪んでいます。

森永卓郎氏はこの人たちに戦いを挑んだのですね。

ところで森永卓郎氏は、昨年末にすい臓がんステージIVと診断されたことを公表しています。

文字通り命知らず状態になってます。

まさか、知らぬ間にがん細胞を植え付けられた、なんてことはないでしょうけど!?

出版社のみならず、新聞、テレビなどのメディアも、金融庁の査察が入ると脱税でやられますから、財務省には逆らえないみたいです。

ザイム真理教の命名者

私が最初にザイム真理教という言葉を聞いたのは、嘉悦大学教授の高橋洋一氏のYouTube番組でです。

高橋洋一氏は幾度となく、財務省の愚策を指摘していますね。

高橋洋一氏が最初に名付けたのかと思いましたが、西田昌司参議院議員によると西田議員が最初だとご本人が言っています。

西田議員は国会の財政金融委員会で、度々、いかに財務省の考えが間違っており、国益に反しているかを主張されています。

西田議員の質問に対して、財務官僚はしどろもどろで、ろくな返事ができません。まさしく論破されてます。
鈴木財務大臣に至っては、財務省から教えられた答えを繰り返します。自分の頭で考えたら財務省にひどい目に遭う?(父親が故鈴木善幸元総理...)

でも、ほとぼりが冷めたら、財務省は知らんぷりで、また増税路線に突き進みます。
論破されてるくせに。

古い話ですけど、高橋洋一氏(元財務官僚)は財務省の策略によって(?)逮捕されたことがあります。

財務省って、東大法学部出身者メインですけど、法学部って経済学や財務諸表を理解してないのですね。
高橋洋一氏は理系なんですが、財務に強く経済学にも強くて、財務諸表を楽ちんで読んでしまいます。
高橋洋一氏は法学部出の財務諸表が読めない連中に向かって
「おまえ、算数もできないのか」
とか言ったそうです。
その後、スポーツジムのロッカーで高級腕時計を盗んだとして逮捕されたのです。

恐ろしい話。

GDP(Gross Domestic Product)を式で表現

GDPはほぼ国民所得

GDPは国内総生産と訳されます。国内ですから、国外で生産されたものは違います。
例えば、日立は日本の会社と認識されてると思いますが、中国など国外で生産されたものは国内総生産には含まれません。当り前ですね。

GDPを生産面で捉えると、付加価値の総合計と言われます。

そしてGDPはざっくり言ってしますと、国民所得とほぼ等しいものです。

そして国民所得を具体的に式で表すと、下記の式がよく使われます。


民間投資は株式投資とは違います。
設備投資のことです。

政府支出は公共投資とも言われます。

つまり、民間消費と民間投資と政府支出と輸出が増えれば、国民所得は増えることになります。

輸入はマイナスになります。
相手国のプラスですから、自国のマイナスになります。

Y = C + I + G + X – M の式の輸入を移行するとちょっと分かりやすくなるかもしれません。

Y + M = C + I + G + X
⇒国内の生産でまかないきれない分を輸入で補う。

ですから、国内の支出が旺盛なので輸入も多くなる、という場合もあります。

ところで、日本の民間消費はGDPの約6割となっています。米国は約7割です。

くだもの小僧が学校の教科書で習った「日本は加工貿易に依存した国で、輸出に頼っている国」というのは大嘘でした。

民間消費

民間消費と民間投資と政府支出が増えれば、国民所得が増えます

当り前ですね。

では、民間消費を減らすものは何でしょうか。

言わずと知れた消費税などの税や、健康保険料です。

つまり税を増やせば、国民所得は減ります

当り前ですね。

その増税に必要性はどれだけあるのでしょうか。国益にかなっているのでしょうか。

「ザイム真理教」という著書は当たり前のことに警鐘を鳴らしています。

民間投資における投資乗数

次に、民間投資や政府支出、租税の変化が、国民所得にどのように影響するかを書きます。

投資乗数とは、民間投資が変化した時に、国民所得がどれだけ変化するかを倍率で表したものです。
投資乗数は (1 / 1 – c) です。


民間投資をどれだけ増やせば、国民所得はどれだけ増えるかを示す倍率ですね。

例えば、限界消費性向(所得のうちどれだけを消費に回すか)を8割とします。

すると、投資乗数は 1 / (1 – 0.8) ですので、1 / 0.2 で 5になります。

民間投資を1増やすと、国民所得はその5倍分増えるということです。

民間投資を増やすと、例えば、それが民間の給料に反映され、増えた給料で服や食事や趣味の支出などが増える、そしてその売上を得た人がまた別のものを買って、また別の人の売上となる、と言うふうに経済が回り回って国民所得は膨れるということです。

政府支出における政府支出乗数

政府支出乗数とは、政府支出が変化した時に、国民所得がどれだけ変化するかを倍率で表したものです。
政府支出乗数は (1 / 1 – c) です。投資乗数と同じです。


民間投資と同様に、政府支出の増加が1増えるとその乗数分だけ国民所得が増えます。

政府支出を1増やすと、国民所得はその5倍分増えるということです。

理屈は同じです。政府支出により売上を得た人が、何かを買ってまた別の人の売上となる、と言うふうに、経済がどんどん回って景気が良くなっていくのです。

租税乗数

租税乗数とは、税金が変化した時に、国民所得がどれだけ変化するかを倍率で表したものです。
租税乗数は下記のとおりです。


この場合は、マイナスが付いてますから、税金が増えれば国民所得は減るということです。

当り前ですね。

ですから、景気が悪い時は税金を減らして、景気を良くするのが当然の施策なのです。

誰でも分かることですよね。

もしも、減税をすれば国民所得は増えます。

でも、ザイム真理教では減税はタブーなのだそうです(高橋洋一氏談)。

終わりに

財務官僚って、本来は国益、国民の利益のために働く人のはずです。

それが現実は、省益、自分の利益のために、国民を困窮化させているとは...

かくして日本は、30年間国民所得が上がらない国になってしまいました。

これは世界にも類のない極めて異例な状態です。

でも、財務省はもともと高給取りですが、退職後どこにでも天下りができて、退職金を複数回もらえるご身分なのです。

以上、ザイム真理教についての投稿でした。