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昔、サンテレビをたくさん見ていました
くだもの小僧と申します。
私は、青年時代までを関西で暮らしていたので、サンテレビという放送局には馴染みが深いです。
中でも一番感慨深いのは、阪神タイガースの試合を完全中継してくれていることです。
阪神タイガースの完全中継とは、試合の最初から何時までになろうが、他の番組をずらしたり、とりやめにしたりして、阪神タイガースの試合中継を全うすることです。
サンテレビは地方局です。大会社のキー局とは比べ物にならないほどの、規模の小さい放送局です。
ですが私は、かなりの割合でサンテレビを視聴していました。阪神タイガースの試合が、まず第一ですが、昔の映画の放送とか、野球以外のスポーツの放送とか、懐かしいドラマやアニメの再放送とか、キー局では見られない海外のドキュメンタリーやプロレスなどを見てました。
私の記憶違いの箇所もあるかと思いますが、私の昔感じた感覚で進めていきます。
放映権を獲得しておきながら、いいところで試合中継を打ち切る他テレビ局
昔は、プロ野球の中継と言えば、まず巨人を放映する日本テレビでした。
しかしながら、日本テレビは21時までの放送と謳っておきながら、20時50分には放送を打ち切っていました。CM優先です。欲求不満の原因になります。
日本テレビは巨人のホームゲームの中継ですから、球場は東京ドーム、昔は後楽園球場です。
それに対抗してか、日本テレビ以外のキー局は、21時なら21時いっぱいまで野球中継の映像を流し続けました。スポンサーの名前を出しながら、ぎりぎりまでその背景に野球中継を出来る限り流しました。
そもそも「日本テレビ」という名前からして、特別扱いという気がします。日本のテレビ局ならNHKのことではないかと思うのですが、なぜかしら民放が「日本テレビ」を名乗っています。
ご存じの通り、NHKは日本放送協会と名乗ってます。
昔は地方に行くと、NHKと日本テレビしかチャンネルが無かった時代が長かったです。(だからプロ野球は、巨人人気で一辺倒でした。ドラフトが無かった頃はプロ野球入りする良い選手も巨人に入りますので、成績もよかったわけです。資金力も大きいです。)
昔は、他のキー局は大都会でした映って無かったです。
これは正力松太郎氏の、影響と言うか、実施した内容が大きいです。
次の段階になると、他のキー局は野球中継の延長を実施しました。盛り上がった試合の場合、その方が他の番組より視聴率を稼げたのでしょう。
日本テレビも追随して、巨人の野球中継を延長するようになりました。
しかしながら、時代は変わり、日本テレビでの巨人の野球中継は地上波では放送されないようになりました。
昔はプロ野球の人気は、巨人一辺倒だったので、巨人の人気に陰りが出ると、各キー局は「プロ野球人気の危機」とか報道しまくって、あたかも巨人の人気が落ちると、プロ野球そのものの人気が落ちると、決めつけたような報道ぶりでした。
しかし、現状を見ると、パ・リーグの試合でも、万単位での観客動員数が常時ありますし、阪神タイガースに至っては、巨人の観客動員数を上回っています。
昔の、特にパ・リーグの試合は、下手をすると観客数3000人というのが良くありました。今は観客数は実数表示ですが、昔は概数表示でして、実際には3000人にも遠く及ばない試合が良くありました。
素晴らしい選手がたくさんいたのに、この人気の偏りは、プロ野球の闇を感じてしまいました。とてももったいないことです。
時を経て、巨人以外のファンも増え、マスコミの言うこととは裏腹に、プロ野球人気は全体的に高まりました。それはとても良いことです。
一貫して阪神タイガースの試合を完全中継するサンテレビ
ところが、一貫して阪神タイガースの試合を完全中継するテレビ局が現れました。
それがサンテレビです。
確かに昔は、巨人戦以外の試合だと、甲子園球場も1万人入ればいい方でした。広島戦はわりと入りましたが、ヤクルトとか大洋ホエールズとか中日だと、8千人入れば上出来という具合でした。
サンテレビの実況でも、そんな様子がテレビに映されていた頃を覚えています。
甲子園球場でどのチームとやっても、観客が2万人以上入るようになったのは、外野スタンドに客が多く入るようになってからですね。
昔は、外野席には客はあまり入らなかったのですが、いつの頃からか、外野席で応援団が陣取って、外野席の方から先に客が入るようになりました。
甲子園の外野席、特にライト側はお祭り騒ぎで、ストレス発散の場のようでした。
これは、阪神球団の誰かが仕掛けたマーケティングだと思います。
小林繁投手の阪神入りも球団人気に拍車をかけました。
確かホームランを打つと、一時、宣伝用の夏目雅子さんの顔写真が、バックスクリーンにでかでかと映されていた記憶があるのですが。私の記憶違いでしたらごめんなさい。
そんな中で、他の番組を全てとりやめにしてでも、阪神の試合を中継し続けたのがサンテレビです。
私が社会人になってからのこと、残業で夜遅くなって、11時ごろに帰宅してテレビをつけてみると、阪神タイガースの試合を中継してました。
「何かの再放送かな。」と思いましたが、実況中継でした。当時はかなり延長戦をやっていたのです。
11時過ぎになっても、他の番組を潰して阪神タイガースの試合を完全中継するサンテレビ。
感慨深かったです。
最近はキー局が阪神タイガースの試合の放送権を分捕っていく
最近は、阪神タイガースの人気が凄まじいものですから、キー局がこぞって阪神タイガースの放映権を取り合うようになりました。
おかげで、サンテレビの放送が少なくなりました。
腹が立つのは、放映権を取っておきながら、サブチャンネルも使わず、野球中継を途中で打ち切ってしまうキー局があることです。
巨人人気に陰りが出ると、プロ野球の危機だとさんざん煽っていたマスコミ
繰り返しになりますが、巨人一辺倒の人気に変化が出ると、『プロ野球の危機』とマスコミは散々書き立てていました。
新聞のコラムでも、そういう記事がたくさんありました。
ところが、各球団も営業努力を行ない、巨人以外のチーム、パ・リーグも、観客動員数を増やすようになりました。
各チームのファンが地元球団を一生懸命に応援し、観客がたくさん球場に来るのが、本来の姿だと思います。
巨人に頼り切ったマスコミの体質の方が『危機』だと思います。
マスコミとは、受け取る側はテレビや新聞などを通じて極めて多数ですが、発信する側は極めて少数です。ですから、鵜呑みにしてはいけないのです。特に、偏向報道には注意が必要です。
終わりに
今では、地上波では阪神タイガースの中継が多くなりました。
そのため、サンテレビの中継が少なくなりました。
球団側の経営サイドはウハウハでしょうが。
結局、資金力の大きい方が強いのです。
私たちは、マスコミだからと言って無条件に信頼してしまうのではなく、自分の頭と経験を使って、本当のことを養なう見識力を持つ必要がありますね。
将来もし、阪神人気に陰りが出たら(もしもの話ですが)、キー局は阪神タイガースの中継をしなくなるでしょう。
もしそうなっても、サンテレビがある限り、阪神ファンにとっては昔に戻っただけなので、問題なしと思います。