あるシステム会社の愚行
最初にお断りしておきますが、本投稿はちょっと気持ちの悪いものです。
特に若い人に、嫌な思いをさせたらすみません。
さて、クイズです。あるシステム会社で行っていた愚策を3つあげます。本当に行なったのはどれでしょうか。
①.システム会社でありながら、プログラミングできる社員が一人もいなかった。つまりそういう人材をそろえなかった。
②.経営陣が、新規事業を起こすと言って、5名ほどの班を6つほど作って週1回2時間のミーティングをやらせて、朝礼で発表させていた。メンバーは事業に関する知識を特にはもっていなかった。
③.電話での連絡網を作って、時々訓練を行っていた。総務部長はこれをメンテナンスするのが仕事だった。
さて、この3つの愚策のうち、本当に行われていたのはどれでしょうか?
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
答えは3つともです。
実際にはもっと愚策をいくつも行なったことでしょう。
いかにこの経営陣がアホなのかが分かります。
それを真面に受け止めて実行させようとした管理職も相当レベルが低いです。
ということで、このシステム子会社は結局、解散・清算させられました。
3年間債務超過が続いたようなので、当然の結果と言えます。
プログラミングできる社員がいなかった
種明かしのようなことを言いますと、このシステム会社は自営できている会社ではなく、親会社の100%子会社でした。
そして、収入は親会社からのシステムメンテナンス料でした。ですから存続できていたのです。
そして、プログラミングは外注です。外注先は中国でした。
要するに、コストでしかない会社です。
この親会社のメイン事業はノンバンクです。貸金業です。サラ金です。
サラ金と言えば、昔は我が世の春とばかり、社長が長者番付に載るほど大儲けしていた時代がありました。武富士とか。
若い方にはピンと来ないかもしれませんが。
ところが、最高裁判例により、サラ金があれよあれよという間にたくさん倒産してしまいました。
過払い金返金請求をされたのです。
で、この親会社はその倒産した会社の社員をたくさん集めて大きくしていったのです。資金力があったのですね。
そんな社員ですから、利息の計算は得意かも知れませんが、プログラミングやましてやシステム開発力などありません。
ですから、中国に丸投げでした。
新規事業を起こすと言って週に2時間のミーティング
それでこのシステム子会社も、コストでしかない体質から脱却しようと、新規事業を起こさないといけないと思ったようなのですが、やったことが、5名ほどのグループに分けて週に2時間のミーティングをさせたのです。
世の中を舐め切った所業です。
世間一般では、事業を起こす会社は、十分な準備をした上で事業化に踏み切ります。
大勝負を行うわけですから。
どのような見通し(理念)をもって起業しようとしているのか、ターゲット顧客は何を欲しているのか、市場調査とか、経営のリソースとか、事業化の現実性など...
しかしながら、このシステム子会社は学芸会の出し物を何にしようかくらいのレベルで、新規事業を考えていたのです。
いかにこの経営陣がアホなのかが分かります。
それを真面に受け止めて実行させようとした管理職も相当レベルが低いです。
当然、新規事業なんてできるはずありません。無駄に時間と労力を費やしただけでした。
システム会社が電話での連絡網をメンテナンス
EメールやSNSでのコミュニケーションが当たり前の昨今ですが、本当に電話での連絡網を作っていたシステム会社がありました。
この連絡網は、実際には使われたことは無く、訓練と称するものにだけ使われたそうです。
電話をかけながら、「あれ、俺あほなことやってないか?」とは思わなかったのですね。
率直に愚かです。
こういう役に立たないこと、むしろ会社に害になるようなことを仕事と称して、給料をもらい、管理職としてふんぞり返っている会社員が実際にいることに、心当たりがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そういう、仕事がろくにできない高額所得者の先輩たちが、退職して、若い人よりも多くの年金をもらうという現実はひどく残酷です。
入社するときはよく調べてください
で、このシステム会社は清算されたのですが、清算される前に最後の悪あがきで新入社員を採用していたようです。
やる気を持って入社したのに、いきなり清算させられては裏切られたと思ったのではないでしょうか。
くだもの小僧も、ろくに仕事をしないのに社内でのんきにセクハラしたり、パワハラしたりしてた悪人のような会社員をたくさん見てきました。
昔はそういう社員がごろごろいました。自分は現場には出ずに、社内で人の手柄を自分のものにすることに腐心していた連中が。
近年のことは分かりません。今でも大企業などだと「働かず」の社員がたくさんいるのでしょうか。
これからの若い人は、年金受給時期を引き上げられたり、健康保険料を上げられたり、厳しい環境に遭われる恐れがあります。
正規社員ならまだ良い方で、どんなに働いても低い年収しか得られない人は、将来のことを考え直した方が良いと思います。
そういうくだもの小僧も、将来のことを考えないといけないと感じています。まだしばらく生きていくつもりですので。
一生懸命に生きている人たちに、幸ありますように。