雑学

ミイラとなった奥州藤原氏当主

奥州藤原氏四代のミイラの1950年の映像

前回の投稿では黄金の国ジパングのモデルとなったのは、平安末期に大量の金を産出し大陸とも直接交易をおこなって日本第二の都市として栄えた、奥州平泉であろうということを書きました。

黄金の国ジパング

その奥州で覇権を取ったのが奥州藤原氏です。

摂関家の藤原氏とは区別するために、奥州藤原氏と言われます。

その奥州藤原氏について、昭和25年に撮影された、藤原氏四代のミイラについての動画が上がってましたので載せます。

【TBSスパークル】1950年3月22日 藤原四代のミイラにメス(昭和25年)

3分弱の短い映像ですが、貴重映像ですね。1950年ってテレビが一般家庭に普及される前ですから、この映像がどのように広報されたのか分からないのですが、ナレーションの軽さに比して内容は重いですね。

この映像の中では、ナレーションは藤原氏三代と言っています。

これは四代目の泰衡は斬首されたため胴体は無く、首級だけなので三代と言ったのだと思いますが、ナレーションではその後『遺体は四体』と言っているので、首級も含めて遺体が四体であることは認識しており、泰衡は当主として数えてないみたいです。

非常に短命ですが、泰衡が当主としての期間はあったのですが...義経を裏切った卑怯者だからでしょうか。昭和時代は判官びいきが強かったせいかも知れません。

また、ナレーションでは『この調査からミイラは人工的に保存されたもので』と言ってますが、藤原四代のミイラを研究した鈴木尚教授と長谷部言人教授は、これらのミイラは人工的ではなく自然にできたミイラだと推定したとのことです。

また1994年の埴原和郎教授の調査でも、ミイラは自然にできたものとされています。

でも、ちょっと待ってくださいよ。ミイラって自然にできるものでしょうか。

ミイラは自然にできるの?

ミイラって、エジプトとかでは包帯でぐるぐる巻きにされているイメージがあります。

ミイラを作る時って、内臓や血液を取り出して、体が腐らないように加工するものですよね。

それに対して、仏教では即身仏という、生きている間にそれはそれは厳しい修行をしてミイラ化したお坊さんがいらっしゃいます。

即身仏

即身仏をググってみますと、
「飢饉や病の苦しみや悩みを代行して救うために修行に挑み、自らの体を捧げて仏となられた方」
とあります。

ところがちょっと調べてみると、『私も即身仏になる』と覚悟を決めて修行をすれば即身仏になれるものではないことを知りました。

即身仏になるためには、
日々の厳しい修行を続けたのち、五穀を絶つという3000日の修行の後、1000日間の木食修行(木の実、草のみを食べる)も行ない、筋肉や脂肪を極力そぎ落として、骨と皮ばかりの体になって腐りにくい体にするのだそうです。
その後も漆を飲み、さらに体の水分を絞り出すのだそうです。

この時点で、生きているのが不思議という状態です。

そして土の中に深さ3メートルほど穴を掘り(弟子がやる)、その中の小さな石室に入り、読経をする日々を続けるのだそうです。

読経の日々をひたすら続けて、やがてその時が訪れて即身仏になれる(生きたときの状態でミイラになる)とのことです。

失敗して途中で亡くなってしまえば、体が腐って白骨化してしまうという非常に厳しいものです。

即身仏の記事として、真如海上人の2022年の衣替えの様子を下記の動画に載せます。

即身仏真如海上人御衣替法要 鶴岡市・湯殿山総本寺大日坊

真如海上人は1783年に土中入定されたとのことです。今から240年前のことですね。

奥州藤原氏の当主はどうやってミイラになったのか?

即身仏として自然にミイラになるには、とんでもない修行を長年積む必要があるのです。

しかし、奥州藤原氏がそのような長年における厳しい修行を積んだという記録はありません。

普通に亡くなると、体は腐敗していつかは白骨となります。

上記に挙げている、藤原氏と即身仏の映像を見比べると、即身仏は余分なものを一切そぎ落として骨と皮になっているのに対して、藤原氏のミイラは結構肉がついてるようです。

藤原氏はどうやって自然にミイラになったのでしょうか!?

氷漬けになっていたわけでもないのに。

しかも奥州藤原氏の当主が4代にも渡って...不思議ではないですか。

奥州藤原氏の当主がミイラになったのは、830年以上前です。

泰衡の死と清衡の死の間は61年間空いています。

61年も間隔があって、藤原氏の当主が皆、自然にミイラになってるというのは、とても不思議ではないでしょうか。

藤原氏のミイラ自体の研究は偉い教授によってなされましたが、どうやってこの環境で自然にミイラが作られたのかの研究はどうなんでしょう。

偶然ミイラになった!?→→→科学者がそんなこと言わないと思います。

うーん、とても気になるのですが、私如きの立場では如何ともしがたいです。

金に囲まれてたから?

で、勝手に空想をふくらましたら、金色堂は金だらけだからではないかとふと思ってしまいました。

金の威力によって体が腐敗しなかったのではないかと。

ググってみたら、金自体は腐敗しないけど、金が回りのものを腐敗させないとはどこにも書いてありませんでした。

エジプトのミイラは金で飾ってあったりするようですが。エジプトのミイラは腐敗しないように加工してるのであって、金が肉体を腐らせないわけではないですね。

錬金術使った?

ところで錬金術って、卑金属から金を精錬するだけではなく、不老不死が目的のようですね。

「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」を67話、全部見ました。
(あー、それでもよく分からなかったです。)

ひょっとしたら奥州藤原氏は錬金術を研究してたら、不老不死の研究にまで近づいて行ったのではないかと。

そもそも、奥州の莫大な金はひょっとしたら、錬金術で生成されたのではないかと。

あー、ファンタジーの世界に入ってしまいました。

ここまで来たら、ファンタジー小説を書いてしまおうかと思ったりしますね。

でも、そのためには小説の勉強をしないと。

言うは易く行うは難し、ですか。