西田昌司参議院議員のYouTube動画を元にブログを書いてます
くだもの小僧と申します。
主に、会計や経済などのコンテンツをブログに投稿しております。
しばらくの間、事情によりブログを書いておりませんでした。
それでちょっと間延びをしてしまいましたが、前回の「常識が財務省の中では通じない」の続きを書きたいと思います。
前々回と、前回の拙稿を下記に記載します。
よろしければ、ご参照ください。
上記の「常識が財務省の中では通じない→財政出動で国民は豊かになる」というブログで書きましたところの、財政支出を行うことで国債を発行することにより民間の売上が上がる、という仕訳を下記に再掲しておきます。
(政府) 財政支出 / (政府) 国債 :政府は国債を発行し財政支出を行う
(銀行) 国債 / (銀行) 普通預金 :銀行は国債を買い預金が増える
(民間) 普通預金 / (民間) 売上 :民間で売上が上がり預金が増える
財務省の意味不明な説明
下記に、本ブログの基となった動画のリンクを記載します。
【西田昌司】常識が財務省の中では通じない、通してしまうと、とんでもない嘘がバレてしまうから隠している国債の事実
本ブログでは、この動画に沿って文字起こしを進めていきます。
例の矢野財務次官の、このままでは日本に財政破綻が起きるという、根拠なく国民を不安にしてしまう寄稿に対して、西田議員が財務次官から説明を求めているところからです。
12分5秒あたりから(西田議員)
「何をこの財務次官が言っているのか、具体的なことは書いてないんですけれども、とにかくこのままでは財政破綻が起こると言っているんですけども、財政破綻は起きるんですか、事務方からちょっと説明してください。」
12分18秒あたりから(財務省事務方)
「えー、日本の財政につきましては、えー、少子高齢化等を背景として、社会保障関係費が大きく増加する中、諸外国と比べて債務残高GDP比が高いなど、えー厳しい状況にあることでございます。そうした中でえー社会保障制度を持続可能なものとするため、受益と負担のアンバランスという構造的な課題に取り組むなど、えー歳出、歳入両面の改革を進めてきたところでございます。そのうえで申し上げれば、年々厳しさを増す財政状況に鑑みますでは、仮に市場等の信任を失うといった事態が発生すれば、金利の上昇などを通じまして、市場からの資金調達が困難となる可能性も否定できないと考えております。このため、政府といたしましては、市場等の信任を失う事態が生じないよう引き続き財政健全化に取り組んでいくことは重要であるー後略ー」
→ここでちょっと、くだもの小僧のコメントを入れます。財務省事務方の説明は、仮にという前提の話であり、一般論ですね。我が国の、具体的な財政破綻の可能性の答えにはなってないです。
13分13秒あたりから(西田議員)
「今の意味分かりましたか。ー中略ー 市場の信任と言うのは一体どういう意味なの、市場の信任の具体的な意味を教えてください。」
13分25秒あたりから(財務省事務方)
「えーある程度その、えーまさにですね国債等がちゃんと、えーえー市場のあの、えー、そのーえー国債に対するですね、一定の信任というものがなければ消化がなされないといういことでございます。従いまして、市場の信任というものが、えー失われますと、市場からの資金調達はえー困難となるなどの、えー状況が発生するとこのように考えております。」
→ここでまた、くだもの小僧のコメントを入れます。この財務省事務方の説明は、全く我が国の「市場の信任」の具体的な意味の説明になっていないです。
この事務方はほとんど理解できていないように思えます。
14分2秒あたりから(西田議員)
「新規発行するのは、買うのは誰かと言えば銀行が買うんですよ。銀行が買うんですが、買うための資金は、どこから調達するかと言うと日銀が供給してるんですよ。これ事実なんですよ。ー中略ー市場にお金、預金残高ありますよね。であるんだけれども、そのお金から国債は買い支えてもらってると思っているんです。ー後略ー」
15分03秒あたりから(財務省事務方)
「従って、国債発行がある意味無条件に無制限に行えるということではないー後略ー」
→くだもの小僧のコメントを入れます。財務省は、なぜこんな極論を持ち出してきて、国債発行を制限しようとするのか。ここまでの西田議員の説明を全く聞いていないようです。誰も国債発行が無制限に行えるなどとは、言ってません。論点を捻じ曲げようとしてますね。
17分40秒あたりから(西田議員)
「デフォルト、国債が償還日来たらですね、償還ができなくなる、このことをデフォルトと言いますけれども、そもそもそれはですね、無いというのが財務省の公式見解で財務省の
ホームページにもそう書いてあります。国債のデフォルトは起きないということでいいんでしょ。」
18分33秒あたりから(財務省事務方)
「この意見書は、財政運営に対する信任が損なわれるような事態が生じれば、金利の上昇などを通じて国債の償還など様々な影響が、生じる可能性まで規定しているものではないと認識しております。このため政府といたしましては、市場の信任を失うような事態が生じないよう、引き続き財政健全化の取り組みを進めていくことが重要であるー後略ー」
18分55秒あたりから(西田議員)
「頭が固い人と言うのはね、こうなんですね。事実を事実として認めないとねー後略ー」
→くだもの小僧のコメントを入れます。財務省事務方の言うことは、仮定とか可能性とかのオンパレードで、どうしても国債を増やしたくない⇒日本の景気が悪くなろうが構わない、財政健全化(プライマリーバランスの黒字化)の方が大事、と考えているように思えます。
まともな国の財務省なら、自国の景気を良くするように腐心するものです。
ここで、元画像のタイトルを掲載します。
『【西田昌司】常識が財務省の中では通じない、通してしまうと、とんでもない嘘がバレてしまうから隠している国債の事実』
もし、このタイトル通りなら、真実を隠して自国の景気を悪くするなんて、国家官僚としてあるまじき姿ですね。
西田議員が憂える日本国経済の危機的な問題点
引き続き動画の、
21分48秒あたりから(西田議員)
「プライマリーバランスの黒字化と言うと、はっきり言って信用創造をしないというのと同じことですね。ー中略ー
民間が預金超過してる時に、政府部門もお金を出さないとなったら、経済どうなりますか。あっという間にどん底に落ちるんですよ。ー中略ー
プライマリーバランス論が出てきて、これ財政を締め付けますから、民間がお金をどんどん借りだしたらいいですよ、使いだしたらいいですよ、そうなってない環境でそういうことをやると、経済一挙にに落ちるんですよ。これが現実なんです。
なんでこうなったかと言うと、財務省全体が、自分たちは税収の範囲内で予算を組むのが正しいんだと思い込んでいるからなんです。この思い込みと言うのは全く間違いでしてね、いわゆる昭和の時代、戦後、昭和の時代は、まず高度経済成長がありましたね。この時代と言うのはー中略ー
ところが平成になってバブルが崩壊し、不良債権処理をしてからですよ、民間は預金超過、借入をしてないわけですよ。でその時に、昭和と同じ財政ルールでやっていると、つまりプライマリーバランスを黒字化させなきゃならないという話をやると、経済落ち込むの当たり前なんですよ。」
23分58秒あたりから(西田議員)
「全く間違った論法を未だに言ってるんで。ー中略ー 一人だけまともなことを言っている人がいた。それは日銀の理事だった早川さん ー中略ー 他の方は皆、分かってないんですよ。財務省と同じように、民間預金の中からこの国債を消化させてもらってるんだという、間違った論法をしてる。これでは、とんでもないことなりますよ。」
結果、日本は30年近くデフレ(不景気)が続いています。
下記、拙稿をよろしければご参照ください。
日本の一人当たりGDPを世界の国々と比較してみてGDP伸び率の異常性を認識しましょう
最後に政務三役、答えてください
西田議員
「それぞれ政務三役、 ー中略ー それでも財政破綻すると思いますか。」
政務官
「ある程度、財政規律をしっかりと保っていくことが、国にとっても大切だとまだ私自身おもっております。」
副大臣
「やはり日本の財政は厳しいと認識をしております。ですからしっかりとした信任を損なわないということが大事だと考えております。」
鈴木財務大臣
「寄稿の内容につきましては、今までの政府の方針にですね、基本の部分において反するものではないと・・・」
→財務官僚の息のかかった人たちですから、こんな答えしかできないのでしょう。
国民の幸福を考えず、その逆を行く人たちですから。
常識が通じない財務省でした。