転職

社会人のストレスを軽減するために官僚制とは何かを理解する



官僚制という組織の中にどっぷりつかってました

前記事の続きです。下記リンクをご参照ください。

実はほとんどの社会人は官僚制の中で生活しています

自分が長年にわたって、官僚制という組織の中にどっぷりつかっていたことが、今頃になって分かりました。

うーん、だから会社にいるとストレスが常に溜まるんだな・・・

逆に「官僚制の逆機能」にどっぷりつかっている人は、快適に過ごしているのだろうか。
規則を盾に、自分の頭で考えないで済むのだからな・・・

もっと、スカッとした組織体系ないのかな・・・

私のように、社会人になってからずっと官僚制の中に住んでいた者としては、官僚制がいつから始まって、誰がそれを唱えたのか気になります。

官僚制を少し遡ってみる

ググってみると、マックス・ヴェーバーという人ということでした。

官僚制の研究、マックス・ヴェーバー

官僚制はドイツの政治学者、経済学者であるマックス・ヴェーバーによって研究が始まったとされます。
(以下、出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より参照)

マックス・ヴェーバーは、1864年生まれで1920年にスペイン風邪により56歳で亡くなっています。第一次世界大戦(1914年~1918年)の少し後ですね。

今から100年以上前の研究成果である官僚制が、未だに実際の会社の制度として生き続けているというのは、彼はとんでもない天才だったのかも知れません。

彼の研究の根本的な原理は合理性です。

それでは、マックス・ヴェーバーが唱えた近代的な官僚制以前はどんな制度だったのでしょうか。マックス・ヴェーバー曰く、
近代的官僚制は、前近代に見られる家父長制的な支配に基づく家産型官僚制とは異なり・・・』

近代的官僚制以前は前近代的な「家父長制的な支配に基づく家産型官僚制」と言ってますね。(前近代でも官僚制なんですね。)
「家産型官僚制」はマックス・ヴェーバーが定義した言葉だそうです。

ところで、「家父長制的な支配」って昔々、教科書でも出てきたような言葉です。
そんな前近代的な制度に比べれば、近代的官僚制は遥かに合理的である、と言うことだと思います。

でも、「家父長制的な支配」って、今でもあちこちで残ってますよね。
体育会系組織とか。
そんな会社も、まだまだあるのではないでしょうか。

要するに、前近代的な家父長制に対して、マックスウェーバーの唱えた近代的な官僚制は、
合理的なシステムだったと言うことです。

えー、あんな規則第一主義のダメダメシステムが~、と思ってしまいますが、
それは、「官僚制の逆機能」に陥ってしまってるから、官僚制のメリットが見えなくなってしまっていることが多分にあるのでしょう。

仮に、合理性のない、独裁者の独断と偏見で支配された組織があったとしたら、どうでしょうか。

物事には必ず、メリット(官僚制)とデメリット(官僚制の逆機能)があるということは、覚えておきたいものです。

アンチ官僚制システム

パーキンソンの法則とは

あ、それなら知ってる。2割の顧客が8割の売上をあげているというやつだ。
いや、待てよ、違う。
それはパレートの法則だった。
ややこしいな。

(以下、出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より参照)

パーキンソンは英国の歴史学者・政治学者です。

パーキンソンの法則は、英国の官僚制を幅広く観察した結果に基づくもので、1957年にロンドン《エコノミスト》誌に発表されました。

この法則は「役人の数は、仕事の量とは無関係に増え続ける」というものです。

イギリス帝国が縮小していたにもかかわらず殖民地省の職員数は増加していたと、パーキンソンは指摘しています。

官僚制の欠点を指摘したのですね。

パーキンソンの法則

役人の数は、仕事の量とは無関係に増え続ける

第1法則 仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する

第2法則 支出の額は、収入の額に達するまで膨張する

 

例えば、頑張って一人でできるような仕事でも、「あー、忙し、忙し。もっと人が必要だ!」と言って部下を増やして、自分は監督の地位におさまってしまうと、人の数は増えます。
さらに、自分の監督作業が「大変だ、大変だ!」と言って、自分の下に管理する立場の作業者と、管理される作業者を増やせば、いくらでも人は増えます。

つまり、予算が許せば、その予算収入の分だけ、支出するための仕事が作られます。

「やっぱり、この仕事のためには、これくらいの予算が必要なんだ。」
と、結果オーライにしてしまいます。コストパフォーマンスなんて考えません。

人とは、そうしたがるものなのです。
役人でなくても、予算に余裕がある組織の管理者はそうしたがります

そんな管理者がいる現場に遭遇したこと、あると思います。

パーキンソンの法則は、官僚制の構造的な欠点を指摘したのです。

マトリックス組織とは

マトリックス組織は1960年のアポロ計画がベースになっていると言われています。
(信じるか信じないかはあなた次第・・・)

マトリックス組織とは、専門化された職能別組織と分権化されたプロジェクトチームの両方の利点を狙った、網の目構造の組織形態です。

例えば、製造部、営業部、購買部という階層構造の組織に、横断的に水素自動車プロジェクトチームや電気自動車プロジェクトチームを配置する、と言った感じです。

一人のメンバーに対して、各部の部長以外に、各プロジェクトチーム長という、複数のマネージャーが存在することになります。

つまり、官僚制の鉄則である「専門化と分業」と「階層構造」はいくらか崩れてますね。
官僚制に比べ、柔軟性に対応した組織体制と言えます。
そのかわり、ボスが二人存在するので、混乱してしまう恐れがあります。

実際にマトリックス組織の実例があるのかと言うと、花王やトヨタが行っているそうです。

まあ、正直言って、自分のような下っ端現場の人間は、階層構造組織だろうが、マトリックス組織だろうが、結局、直上の人から指示されるだけですから関係ないですけどね。
(なんと投げやりな。)

終わりに

2回にわたって官僚制の記事を載せました。

長年苦しめられてきた組織について、今更ながら、考えてみようとしたのです。

本当はもっと早い時期に、こういうことを知っておくべきだったと思っています。

まあ、会社にはそんなことを教える時間もコストも無いでしょうから、自分で勉強するしかなかったですね。